原作は「傲慢と善良」辻村深月
装丁が気になって読んだこの本がKis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔さんと奈緒さんで映画化され2024年9月28日舞台挨拶中継付きの回を観に行ってきました。舞台挨拶では藤ヶ谷さん、奈緒さんが架と真実を演じる時にイメージした人物像や撮影秘話などが紹介されてそれを聞くと「え?そうだったの?もう一度見たい!」と感じました。
それはどんな点なのか?映画を見ての感想は?などを書いてます。若干のネタバレを含みますのでまだ映画をご覧になってない方はお気をつけください。
あらすじ
元カノを忘れられない気持ちを持ちながらも婚活アプリで結婚相手を探す架。ずっと親の言う通りに生きてきた善良な人生から逃れるために上京してきた真実。二人はアプリで知り合い付き合い始める。
婚活アプリで知り合ったにも関わらず一年経っても結婚を切り出さない傲慢さの見える架。
真実がストーカーに狙われている事が分かり二人の関係は一気に進展、結婚へと動き出します。ところが婚約間もない真実が消えてしまいます。
架は必死に真実を探して回ります。その先で見えてきたものは…。
キャスト
藤ヶ谷太輔 西澤架
画像 映画『傲慢と善良』公式サイトより
顔も良く人付き合いも上手で友達も多くてまだ落ち着きたくない時に付き合っている彼女から今、結婚出来ないのなら…と別れを告げられその元カノが忘れられず婚活アプリで沢山の女性と会ってはみるけれどみんな同じに見える。
奈緒 坂庭真実
画像 映画『傲慢と善良』公式サイトより
何一つ自分で選択決断する事なく両親の言う通りに生きてきたが恋愛だけは好みを曲げられず母親の勧めるお見合いでは上手くいかずそんな他人任せな人生を変えるために東京へ。
宮崎美子 坂庭陽子
画像 映画『傲慢と善良』公式サイトより
子供自身に任せてたらダメ、自分が導いて娘に幸せな人生を歩ませなくちゃ!と思い込みの激しい母親。
前田美波里 小野里
画像 映画『傲慢と善良』公式サイトより
地元の名士の奥様でお見合いをお世話している。自分が世話をした人を断って真実が選んだ架がどれほどの人なのか興味を持つ。
桜庭ななみ 美奈子
画像 映画『傲慢と善良』公式サイトより
要領よく生きてきた勝ち組の人生を歩んで来た成功組。自分と同じ勝ち組の人生を歩んできた架がたった一度恋愛に躓いただけでその後の婚活が上手くいかず不器用で要領の悪そうな真実に捕まえられてしまった事が許せない。
西田尚美 よしの
画像 映画『傲慢と善良』公式サイトより
真実の話を沢山聞いてくれて真実(しんじつ)が見えてない事、気づいてない自分の思いを気付かせてくれる。
感想(ネタバレあり)
原作読んだ時、婚活世代ではない自分にまで刺さりまくる内容でした。
真実の母は自分の子供の価値を高く見積もっていて娘が決めた相手の架では自分の娘の価値に見合わないと思っている。娘から見る架は顔も良く社交的でお洒落なお店に連れて行ってくれる社長さんで100点満点な彼氏だけど母から見ると自営業で安定した職に就ていない人と言う判断。大切に育ててきた娘を託すのはとても不安な相手。その判断こそまさしく傲慢。
婚活世代だけでなく婚活世代の両親世代にも刺さりまくる内容です。
お見合いを紹介している小野里さんのセリフがあー、そーゆー事か、だからそうなんだって腑に落ちる事だらけでした。特に心に響いたのは「婚活が上手くいく人の特徴は自分の欲しい物がわかってるひと」だそうです。確かに〜ってなっちゃいました。
架の女友達の「架の為を思って言ってるのよ」って言ってるけれどぜったい架の為なんかじゃないし、他人の人生に踏み込みすぎ。責任負えるんですか?と言ってやりたくなりました。
舞台挨拶の内容
舞台挨拶を見て思ったのは本当に雰囲気の良い現場だったんだなって事です。
明かされた撮影秘話
ジャパンプレミアの時の舞台挨拶で話してたヤギが出てくるシーン。シーン的にはヤギは全く進行には関係ないのだけれど助監督の佐藤みずきさん(奈緒さんかはらみずきちと呼ばれてるそうです)からの提案だったそうです。
同じく架がレストランで真実にプレゼントを渡すシーンでピアノの生演奏が始まるんですがピアノの演奏をしてる女性はみずきちが連れて来た方だそうです。
奈緒さんのみずきちの第一印象は気怠さ隠さないやる気があまり感じられないそんな第一印象だったのに実際は違っていてヤギのアイディア出した時は出演させる予定は一頭なのに五頭分のヤギの資料を提出して監督に選んで貰うほどだったそうです。
選ぶと言えば架が小野里さんを尋ねて行った時テーブルに出された飲み物に入れる物をたくさんテーブルに並べて架に選択させる場面を演出しようと提案したのは同じく助監督のグッチさんだそうです。
そのシーンで出されたケーキも敢えて食べずらいケーキを並べて架のスカしたちょっと残念なカッコ良さを引き出そうと試みたようです。
チーム全体がこの作品を深掘りし、自分で選べなくて選択が苦手なところや人から良く見られたいと考える若者像をどうやって映像として表現するかを知恵を出し合いながら作られた作品だと感じました。
作品名にちなんで価値観を問う質問コーナー
マッチングアプリやSNSの写真を加工するのは有り?無し?
顔面偏差値の高い藤ヶ谷さんと奈緒さんはの意見は見栄えよく加工してたら会った瞬間のギャップが大きすぎるから逆に顔大きく加工したぐらいで実際会った時の小顔感が強調されて良い印象で会う方が良いかも!との意見でした。
顔面偏差値庶民の監督さん(監督さんゴメンナサイ)の意見は「それだと最初から会う機会を得られないのでは?」と大多数の人が「うん、うん、そうそう」と同意しちゃう意見を代弁されてました。
自分がどう見られてるかを気にしすぎるのはどうか?
奈緒さんは相手を思いやる気持ちからだから悪い気はしない。
藤ヶ谷さんは最初バッチリ決めてるとそのうち「最初はちゃんとしててかっこよかったのに…」とか文句言われるのが嫌。恋愛は減点方式じゃなくて加点方式でお願いしたいそうです。(藤ヶ谷さん、過去の恋愛で何があったんでしょうか😅)
友達の恋人に意見やアドバイスするのは?
藤ヶ谷さんは即答で「それは傲慢でしょう」でした(笑)
奈緒さんの意見は少し違っててアドバイスする事は傲慢ではないけれどあの言い方は相手に対する配慮がないからどうなのかなと感じたそうです。
付き合ったばかりの恋人を自分の友達しかいないホームパーティに呼ぶのは?
すぐに放置して一人にするのはよくないが架自身はそんな場面が訪れても誰とでも上手く話せて馴染める人なので真実の戸惑いに気付かない残念クンって結論になりました。
「傲慢と善良」を見返したくなる点と理由
ピアノの演奏が流れるシーンとヤギのシーンをみずきちを思いながらもう一度見てみたい(笑)
架が真実に出会う前にマッチングアプリでたくさんの女性と会ってるシーンで架が腕にはめてるロレックスのエクスプローラをチラ見してそれを意識した架が前髪を気にして直すシーンがあってそれはお見合い相手がみんな同じ反応(時計に目が行く)な事に嫌気がさしてるシーンだと思いながら見たけどあそこは架のカッコつけたがりでまぁまぁな部分を表現したシーンだったんだと舞台挨拶で知りました。
原作を読んで自分の中ではイケメンで人気者の架をなかなか自分を選んでもらえない真実が嘘をついてまで手に入れたと言うバックボーンが大きすぎて架を評価し過ぎた状態で1度目は見てしまったので次は架の残念な部分も楽しみながら見てみたいと感じました。
まとめ
藤ヶ谷さんは公開初日の夜、一人で映画館に見に行ったそうです。原作への思い入れが強く、この作品は自分の宝物のようだと言われてました。
その意気込みが伝わる素晴らしい映画だなって感じました。
一度見たのにまた見に行きたくなる作品です。舞台挨拶を見ると更にその気持ちが強くなりあのシーンもう一度見て確認したい!今、そんな気持ちでいっぱいです。
この作品は間違いなく藤ヶ谷太輔さんの代表作になる作品だと思いました。
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